不動産売却のみちしるべ

マンションなど、不動産売却にかかる期間について【実データあり】

最終更新日:2018/02/28 不動産売却特集

ご自宅の戸建てやマンションの売却を考えている方の中には、「売りに出したらすぐに売れてるだろう」と考えている方も少なくありません。確かに、実際売りに出して一ヶ月もしないうちに売れてしまう物件があるにはありますが、レアケースだと考えておきましょう。では実際のところ、どれくらいの期間を必要とするのでしょうか?

エリアによって異なるが3ヵ月~半年が目安

不動産の売却は買い手があってこそなので、売れない物件はいつまで経っても売れません。その一方で、需要の多い人気物件は売りだしてすぐに売れることもあります。

このように、物件の条件(スペックや価格、エリアなど)によって変わるため、一概には言えないのですが、だいたい平均すると売出から成約まで3ヵ月~半年かかることが多いです。

東京カンテイの2016年の中古マンションにおける調査によると、

  • 首都圏:3.28ヵ月
  • 近畿圏:4.86ヵ月
  • 中部圏:4.73ヵ月
  • 福岡県:3.17ヵ月

引用:中古マンションの価格乖離率および売却期間の推移

と、首都圏・福岡県は3ヵ月程度で成約しているのに対し、近畿圏・中部圏においてはさらに1.5ヵ月ほど時間を要していることが見て取れます。

時期によっても異なる

売却に必要となる期間は、時期によっても異なります。リーマンショック前の2007年と2016年の売却期間を比較してみましょう。

エリア 2007 2016
首都圏 2.57ヵ月 3.28ヵ月 +0.71ヵ月
近畿圏 2.13ヵ月 4.86ヵ月 +2.73ヵ月
中部圏 2.89ヵ月 4.73ヵ月 +1.84ヵ月
福岡県 3.14ヵ月 0.03ヵ月 +0.03ヵ月

引用:中古マンションの価格乖離率および売却期間の推移

福岡県は微増といった感じですが、そのほかのエリアについては軒並み期間が長引いていることがわかります。

※余談ですが、今は不動産価格は高騰しているため、高く売ることができるというメリットがある一方で、売却期間は少し長めに見ておく必要がありますね。

では、不動産の売却期間はどのような要因で変動するのでしょうか?

一般的には景気が良く買い手がつきやすい時期や、不動産の価格が安く購入しやすいようなタイミングだと、売却期間が短くなる傾向にあります。実際に不動産の取引価格と成約期間を比較してみましょう。

エリア 成約期間
(2007→2016)
取引価格
(2007→2016)
首都圏 2.57ヵ月→3.28ヵ月
(+0.71ヵ月)
2,105万円→3,094万円
(+989万円)
近畿圏 2.13ヵ月→4.86ヵ月
(+2.73ヵ月)
1,625万円→2,296万円
(+671万円)
中部圏 2.89ヵ月→4.73ヵ月
(+1.84ヵ月)
1,367万円→1,729万円
(+362万円)
福岡県 3.14ヵ月→3.17ヵ月
(+0.03ヵ月)
1,190万円→1,470万円
(+280万円)

引用:中古マンションの価格乖離率および売却期間の推移

このように、価格の上昇と売却期間に関連性があることが見て取れると思います。

現在の不動産価格の動向は?

価格の上昇と売却期間に一定の関連性があることをご理解いただけたかと思います。では現在の不動産価格には、どのような傾向があるのでしょうか?エリア別に、国土交通省のデータを見ていきましょう。

東京都の不動産価格動向


引用:不動産価格指数 – 国土交通省

東京都の不動産価格は、マンション、戸建て、土地ともに、2010年の実績を上回っています。特にマンションの価格が伸びていることがわかります。

南関東の不動産価格動向


引用:不動産価格指数 – 国土交通省

南関東(埼玉・千葉・東京・神奈川)も東京と同じく、マンションの価格が高騰しています。土地・戸建てに関しては東京都比べると伸び幅は限定的です。

名古屋圏の不動産価格動向


引用:不動産価格指数 – 国土交通省

名古屋圏(岐阜・愛知・三重)の不動産価格は東京・南関東よりも全体的に下落傾向にあります。土地価格は2010年と比較して93.2、戸建ては94.5となっています。

京阪神圏の不動産価格動向


引用:不動産価格指数 – 国土交通省

京阪神圏(京都・大阪・兵庫)は、南関東と同じように、マンション・戸建てが2010年を上回っていますが、土地は下回っています。

東北の不動産価格動向


引用:不動産価格指数 – 国土交通省

東北(青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島・新潟)は全体的に高めに推移しており、東京都と同じくすべての不動産種別において、2010年の水準を上回っています。(マンションは参考値)

まとめ

どの程度の期間で売却できそうか、なんとなくご理解いただけましたでしょうか?

2018年の今は不動産価格が高騰しているため、数年前と比較すると売却まである程度の時間を見ておく必要がありそうです。不動産の売却活動において、焦りすぎるのも、焦らなすぎるのも禁物です。売却にかかる所要期間を予め把握しておくことで、どのタイミングで対策(価格を下げるなど)を打つべきなのかのヒントにしていただければと思います。

 
   

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